科目名 | バロック音楽ゼミⅡ |
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担当講師名 | 大木 和音 |
学科 | 音楽総合アカデミー学科 |
コース | 電子オルガンコース |
専攻/楽器/グレード等 | |
年次 | 3年次 |
学期 | 秋学期 |
授業の形態 | 演習 |
担当科目に関連する実務経歴
チェンバロ奏者として各地でのリサイタル、アンサンブル、無観客ライブ配信など数多く出演しています。またピアニストの方々に、ピアノでバロック作品を弾くバロックレッスンも行っております。これまでに計7作のソロアルバムをリリースしています。
授業内容
第3クオーターでは、舞台をフランスに移します。ヴェルサイユ宮殿で華開いた豪華絢爛なフランス・バロックをDVDや様々な音源で鑑賞し、想像していきます。第4クオーターは、声楽曲や管弦楽作品へと規模を広げ、壮大なバロック音楽を体験していきます。各回とも授業の後半は、試験に向けてのレッスンをしていきます。
到達目標(この授業で何ができるようになるのか)
チェンバロの音楽をチェンバロを使って、美しく弾けることを目指します。またバロック特有の装飾音も、音楽的に奏でられるようにします。
授業計画
第1回 | クラヴサン(仏:チェンバロ)について:パリの工房で撮影してきた数々のクラヴサンや鍵盤楽器の写真なども見てもらい、フレンチ・バロックの導入とします。 |
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第2回 | 華やかなフランスの宮廷文化:この時代の文化中心・ヴェルサイユ宮殿について、DVDや撮影した写真、音楽などを鑑賞し、イメージを膨らませていきます。 |
第3回 | ヴェルサイユ:「マリー・アントワネット」「めぐり逢う朝」などの映画の一部を鑑賞しながら、宮殿の雰囲気、当時の音楽などをイメージしていきます。 |
第4回 | プレリュード・ノン・ムジュレについて:ルイ・クープランやダングルベールなどの作品に出てくる、小節線のないプレリュードの演奏を探っていきます。 |
第5回 | フランソワ・クープラン「クラヴサン奏法」:クープランの書いた演奏法や装飾音について、またクープランの文面から読み取れる、当時の興味深い音楽事情についても想像します。 |
第6回 | J-Ph.ラモーのクラヴサン曲集について:ラモーの書き残した文面を読みながら、演奏法や装飾音、また演奏における注意点なども考察。ラモーのオペラも鑑賞します。 |
第7回 | クオーター末試験:ラモーのクラヴサン曲集より、指定した作品の中から1曲選んで演奏してもらい、互いに聴き合います。 |
中間試験評価方法・評価基準 | |
自然な流れで、自分の音を聴きながら演奏できているか?ラモー特有の装飾音も、音楽に溶け込ませながら美しく演奏できているか?などを聴き、採点します。 出席率10% 平常点10% 試験80% | |
第8回 | バロックの歌唱:カッチーニ作「アマリッリ麗し」の様々な音源を聴きながら、歌詞、通奏低音など様々な表現を探ります。 |
第9回 | レチタティーヴォとアリア:ヘンデルの作品を題材に、歌詞と密接に結びついたレチタティーヴォにおけるチェンバロの役割と魅力を聴いてもらい、アリアも鑑賞します。 |
第10回 | バッハ/カンタータについて:バッハのライフワークであった「カンタータ」という重要なジャンルについて、親しみやすい題材「コーヒー・カンタータ」のスコア、歌詞を見ながら学びます。 |
第11回 | バッハ/ブランデンブルク協奏曲:バッハの管弦楽作品、まずは「ブランデンブルク協奏曲」をスコアを見ながら聴きます。 |
第12回 | バッハ/管弦楽組曲:「管弦楽組曲」をスコアを見ながら聴きます。各声部の見事な絡み、各舞曲の様式感を感じ取ります。 |
第13回 | バッハ/管弦楽作品とチェンバロの舞曲:管弦楽で聴いたバッハの舞曲のように、様々な楽器が鳴り響くことをイメージしながら、鍵盤作品での舞曲演奏にも生かせることを考えます。 |
第14回 | 試験に向けて最終チェック:最終試験を目前に、チェンバロ・レッスンに集中し、最後の仕上げに入ります。 |
第15回 | 秋学期末試験:ヘンデルの組曲より、指定された舞曲の中から1曲を選んで演奏してもらい、聴き合います。 |
期末試験評価方法・評価基準 | |
各舞曲の特性をつかんで演奏できているか? 楽器を鳴らせているか? 装飾音は、音楽的に奏でられているか?などに着目し、採点します。 出席率10% 平常点10% 試験80% |